電力社員が答える電気とは何か。

電気に関係する仕事に携わる者(?)として、電気のおさらいをしてみたいと思います。
「電気」とは何か?と改めて考えてみるにあたり、Googleで検索してみると、多くの企業や個人サイトで学術的な記述がヒットします。原子モデル、電場、自由電子、素粒子など、各々の専門性や工夫によるそれぞれの切り口でわかりやすく説明されていて、どれもとても勉強になります。
1電力社員が、「電気」とは何か?という質問に答えてみようとすると、電気とはエネルギーの1つの形である、という切り口からスタートすることになります。私たちの電力会社は、石炭や水、風など自然に存在するさまざまな形のエネルギーを、電気という形に変換して、電気を求めるお客さまの元に届けます。電気はお客樣の元で、光、熱、運動、音などのエネルギーに変換され使用されます。
ではなぜエネルギーは電気に変換されて利用されるのでしょうか?
それは、1つ目に電気は遠くまでエネルギーを供給するときにもっとも扱いやすく、2つ目に電気は他のエネルギーに変換することもされることも容易いという、2つの性質をもつからです。
1つ目の性質をもう少し具体的に説明してみます。エネルギーというのは運ぶのにもエネルギーを消費してしまいます。例えば石炭であれば船やトラックなどで運ぶための運動エネルギーが消費され、運動エネルギーを得るためには燃料即ち化学エネルギーや電車であれば電気エネルギーが消費され、これらを運動エネルギーに変換するための損失も発生します。都市ガスは化学エネルギーの1つの形ですが、これを配管に流すときに運動エネルギーという形で損失が発生します。またこれらの過程で、機械的な故障が発生した場合にエネルギーが流出して回収ができなくなり大きな経済的損失につながるリスクもあります。風や太陽光などの自然エネルギーに至っては、そもそも運ぶこと自体が困難なことは言うまでもありません。そこで電気なのです。電気であれば、電線さえ敷いておけば、これを介して電気エネルギーの形で伝送することがてきるため、運動エネルギーの消費はありません。また、何らかの事故により電線が切断されても、これ検出して即時に電気の供給を止める技術が確立されているため、エネルギーそのものが流出して失われることによる損失はありません。これらの性質により、電気は、遠くまでエネルギーを届けるのに最も扱いやすいということになるのです。
では2つ目の性質はどうでしょう。今現在、身の回りにあるあらゆる家電製品は「エネルギー変換器」と言い換えることができます。照明器具であれば光エネルギーに、電熱器であれば熱エネルギーに、扇風機であれば運動エネルギーに、それぞれ用途に応じて必要なエネルギーに変換しています。これら1つ1つのエネルギーが変換されるしくみについては私も詳しくないので詳細な説明は省きますが、上記のような日常で用いられるエネルギーの形態を得ようとする場合、電気からの変換効率に勝るものは無いのではないでしょうか。例えば化学エネルギーに代表されるろうそくや松明を光源として考えた場合、光エネルギーと同時に熱エネルギーも発生してしまうため、熱エネルギー分が大きな損失となってしまい、白熱電球にすら到底叶わない変換効率になってしまいます。それに加えて化学エネルギーを消費する場合、例えばろうそくであればすすや二酸化炭素など、副生成物が発生してしまうため使い勝手もよくありません。(次世代の化学エネルギーとしてクリーンな水素エネルギーが注目されていますがまた別の機会に取り上げてみたいと思います)
以上の通り「電気」の性質を説明してみましたが、中盤以降はやや脱線してしまっていましたね。。。そもそも「電気」という言葉自体抽象的な概念を示すような曖昧なものなので、一口に説明しようとするのがそもそも無茶だったのかもしれません。
ただこれまではメリットを際立たせるためにあえて触れていませんでしたが、安全性という観点で言えば、電気エネルギーは他のエネルギーと比べて優位にあるわけでは決してありません。むしろ電気に形を変えたエネルギーは人にとってとても危険であり、人が電気に触れて感電した場合、電気エネルギーは熱エネルギーに変換されて人体に深刻なダメージを与えます。
電気に限った話ではなく、便利さと危険さとは表裏一体にあるものです。
電気の便利さと危険さを理解した上で、皆さんの生活や社会の発展のために有効に電気を使っていきましょう、という話でした。

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